高卒でも就職が有利になるかもしれない資格〜宅地建物取引主任者
高卒でもある資格を持っておくことで就職が有利になることがあります。
ここでは、そのうちの3つを紹介しましょう。
まず1つ目が宅地建物取引主任者です。国家資格の1つです。
略して「宅建士」と呼ばれることが多い、この「宅地建物取引主任者」の主な仕事は「宅地建物取引業者と呼ばれる不動産会社で土地や建物の売買、賃貸物件のあっせんなどを行うこと」です。
不動産取引はとても高額なものです。その取引においてお客様が不動産に関わる知識を持っていないと不当な取引をしてしまう可能性があります。
そのため、お客様が知っておくべき事項(重要事項)を説明する必要があります。その説明をするのがこの宅建士の仕事なのです。
この資格試験の合格率は15%前後と、就職に有利な試験であるわりには国家資格のなかでも比較的取得しやすい資格です。
試験の問題は民法、宅建業法、借地借家法、区分所有法等不動産関連法規のなかから出題されます。
専門的な勉強が必要ですが、今は本屋に行けばわかりやすく書かれているテキストが売っていますし、通信講座やスクールなどもあるので勉強しやすいでしょう。
高卒でも就職を有利にするかもしれない資格〜介護福祉士
次に紹介するのが介護福祉士です。この資格も国家資格です。
この「介護福祉士」の主な仕事は、「専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある人に対して、状況に応じた介護を行ったり、介護に関する指導を行うこと」です。
この資格には学歴は関係ありません。最終学歴が高卒だったとしても、その後にしっかり勉強することで資格を取得できます。
高卒でこの資格を最短ルートで取得するためには、実務経験をすることです。そのためには、まず介護職員初任者研修など介護の入門資格を取得してから介護施設に就職し、そこで実務経験を積みます。
そして、この間に実務者研修を受講し国家試験の準備を進めていきます。最後に介護福祉士の試験に合格すると資格取得となります。
他の取得方法としては養成施設に通学して卒業するやり方もありますが、費用が高くかかってしまいますので、上記の方法をおすすめします。
介護は少子高齢化で今後、需要が高まってくる分野です。
一方、介護の仕事は大変なことも多いものです。「とりあえず」という気持ちではなく、介護に対して熱意を持って取り組める方におすすめしたい資格です。
高卒でも就職を有利にするかもしれない資格〜普通自動車免許
最後に紹介する資格が普通自動車免許です。言わずとしれた一般的な車を運転するための資格です。
実はこの「普通自動車免許」を必要とする職種や仕事は多いのです。営業職など車で移動することが必要な職種の場合、この免許を持っているかが応募条件となることが多いものです。
特に社員1人1人の業務範囲が広い中小企業は営業職以外でも車で営業や販売などをすることがあります。
また、交通網があまり発達していない地方の会社は、仕事でもプライベートでも車が必要となってくるものが多いものです。
そのため、この「普通自動車免許」を取得しておくことで、就職も有利になる可能性があるのです。
この免許は18歳以上であれば取得できるため、高卒でも大丈夫です。
最近ではAT車限定でも取得できるようになっていますので、これだけでも取得しておくとよいでしょう。
高卒で資格がなくても就職をそれほど心配する必要がない理由
ここまで、高卒でも取得しておくと就職に有利になるかもしれない資格を紹介してきました。
ただ、就職において資格だけが重視されるわけではありません。
確かに専門性が必要な職種などでは大学卒でなければ、その後必要となる資格の受験資格を得られないこともあります。そのような職種では大学卒を条件としているところもあります。
また、医師や看護師などそれに必要な資格を取得しておかないと、そもそもその仕事ができない職種もあります。
しかし、このような必ず資格が必要となる職種を除いては、学歴や資格の有無よりも応募者の人間性や仕事への適性の方を重視されることが多いようです。
したがって、特に資格を必要としていない職種については、自分の性格や特技などをアピールすることが大事になってくるでしょう。
さらに、高卒で資格を持たずに就職を目指す場合には、将来を見据えて、就職する仕事を決めるのも1つの手です。
将来的に就きたい仕事のために働いて、スキルや経験を積んでいくのです。そうしていくと、将来的に就きたい仕事にキャリアアップすることも可能です。
就職のために高卒で資格取得を目指す前に大事なこと
ここまで高卒の人に向けて、資格取得が就職において有利になるかもしれないことを紹介してきました。
しかし、なんでもかんでも資格を取得すればよいというわけではありません。大切なことは「なんのためにその資格を取得するのか?」ということです。
資格を取得する目的は、「今後の仕事に生かすため」です。「なんでもいいので資格さえ取得すれば就職が有利になる」という意識では、単に資格を取得することが目的となってしまいます。
そうならないためには、資格を取得した先のことを考えることです。「取得した資格を活かして、この業界に就職して活躍したい」といった人生での具体的な目標が必要です。
資格は目標を実現するための単なる「手段」です。これを目標にしないようにしましょう。
まずは、自分がどんな業界や職種に興味を持っているのか、そしてその職種で仕事をするためにはどんな資格が必要なのかを調べてみましょう。今はネットで調べれば、たくさんの情報が見つかります。
あくまでも自分のやりたい仕事を明確にすることが大事です。資格はその次であることを意識しておきましょう。