子供を保育園に預けて扶養内でパート勤務…これでいいのかなと悩む女性の声
結婚していて小さなお子さんを持つ女性には、下記のような悩みがあるようです。
「4月から保育園の入所が決まっているけれど、月謝が6万円と高くて迷っている。預けている時間に働くつもりなのですが、7〜8万円くらいにしかならず、あまり働く意味がないかなと。」(29歳)
「私は保育園に子供を預けて働いています。今のところ、収入を夫の扶養内に抑えていますが、今後の事を考えてもっと収入を増やしていきたい気持ちがあります。でも扶養から外れるのは何となく勇気がいるんですよね。どのように考えたらよいものか。」(31歳)
似たような悩みを抱えている女性はとても多いようです。
どういった選択をすればよいのか、これはそれぞれのライフスタイルや価値観などにより変わってくるもので、「誰にとってもこれがいい」というのようなものはないと思います。
また同じ人であっても状況により変わってくるものだと思います。
パート勤務ではないが子供を預けたい!一時利用可能な保育園とは?
子供を保育園に預けるべきか、夫の扶養内で働くべきか、このテーマについてじっくりと考えていこうと思うけれど、その期間に、何らかの原因により子供を預けなければならない状況になってしまうこともあると思います。
こんな時に活用できるのが、国が行う事業で各自治体が運営している「一時預かり保育」というものです。
例えば、「急用ができてしまった」「体調を崩して入院することになった」「週〇日だけでもお願いしたい」といった時に一時的に利用することができます。
料金としては、1時間につき600〜800円くらいだそうです。
アルバイトやパートの時給と同じかそれよりも低い料金ですね。
アルバイトやパートを一時的に体験してみたい時に利用するのもよいと思います。
もちろん、一時預かり保育を適宜利用することを前提として自宅で子育てをするようにしてもよいと思います。
子供を保育園に預けてパート勤務…扶養内を超えメリット
「子供を保育園に預けてもパートで得られる収入はそれよりちょっと高いくらい…」「保育費の3倍4倍の収入が得られるなら別だけど…」このように差し引きを考慮して「働く意味がないかな」とお考えの方は多いです。
しかしそれでも見方によってはメリットもあると思います。
やはり外で働いた方がいろいろな人との出会いがあります。そこで様々な会話をすることで世界が広がっていきます。
同じく子育てをしている人と仲良くなることができれば情報交換や悩み相談などもできると思います。
また、頑張り次第では正社員登用などの可能性もあるでしょう。
さらに、子供の観点では、子供が保育園で仲の良い友達を作って毎日楽しく過ごすことができれば、それ自体が有意義なものになります。
もちろん考え方は人それぞれです。
「自分の子供は自分の手で育てたい」「子供と一緒にいる時間の方が大事」という考えもあると思います。
子供を保育園に預けて扶養内で働く場合の103万円と130万円のボーダーとは
夫の扶養内で働くか、それとも扶養から外れて働くか、これに悩む女性も多くいらっしゃいます。
まず扶養の定義について見ていきましょう。
これは税金(所得税と住民税)と社会保険(年金と健康保険)とで変わってきます。
103万円のボーダー
給与所得が”103万円”を超えた場合、税金上において夫の扶養から外れます。
妻に税金が発生し夫の税金も増えます。
なお、本人及び配偶者の所得金額に応じて、配偶者特別控除を受けられる場合があります。
130万円のボーダー
さらに給与所得が”130万円”を超えた場合は、社会保険上でも夫の扶養から外れます。
自分自身で国民年金と国民健康保険に加入して、保険料を負担する必要がでてきます。
保険料はその人の収入や住む地域などにより変わってきます。
これにより、「多く働いた方が負担が増えてしまう」ということが起こってくるんですよね。
「扶養から外れたくないが所得がこれを超えてしまいそう」という場合はシフトを減らすようにしましょう。
扶養内から外れると具体的にどれくらい負担が増える?
103万円のボーダー…
130万円のボーダー…
多く働いた方が負担が増えてしまう…
うまく調整しなければならない…
なんだか頭が痛くなってきてしまいますね。
もし夫の扶養から外れた場合、具体的にどれくらい負担が増えてくるのでしょうか?
例えば、夫の方の年収が500〜600万円の場合、103万円のボーダーを超えると、夫婦の税負担額が7〜8万円が追加されてきます(あくまでも一般的な例であって人により異なってきます)。
1円を超えたとしても税負担が追加されるのでくれぐれも注意してください。
なので、どのくらいの時間働くかについてはいつも頭に入れておくようにしましょう。
一般的には、年収が180万円を超えるならボーダーについては意識せず働いて、それ以下であればでボーダーを意識して働いた方が得だろうとされています。
保育園に預けてパートへ!扶養内で働くときのメリット
「扶養から外れたら税金や保険料などがかかってくるから損なのか…」「ボーダーがあるなんてなんだか働く意欲がなくなってくるな…」このような見方もされる方もいるかもしれません。
しかしメリットもあります。
国民年金に加入して保険料を払っていけば、将来受け取れる年金額が増える可能性があります。
「あの時頑張ってよかったな」と思える日がくるかもしれません。
正社員として働くことができれば、出産手当金や育児休業給付金などが給付される場合もあります。
また、責任の大きい仕事を任されるのでそれだけ人間的成長していきます。
出世すれば当然収入が増えていきます。
可能性が広がっていきやすいと言えるでしょう。
また、借金がある場合や何らかの目的にために貯金をしたい場合でも、ボーダーにはこだわらないほうがよいでしょう。
目的意識を持って働くことで、その何倍もの収入を得ている女性はたくさんいらっしゃいます。
扶養内を超えてパートで働くときのデメリット
扶養から外れて働くときのメリットについてご説明しましたが、場合によってはかえって損をしてしまう場合もあるということを知っておいた方がよいでしょう。
収入を増やすために頑張って働いたとしても、「思った以上に仕事がきつくて続けれないかもないかも」「働き過ぎで病気になってしまった」といったこともあり得ます。
また、最近では、フリーランスの方が増えてきていますが、これにも注意が必要です。
フリーランスというのは収入が不安定な傾向にあります。
ある年で収入が一気に増え扶養から外れてもいいかなと思っても、翌年に同じような収入が得られるとも限りません。
税金というものは絶対支払わないといけないものです。滞納をすれば延滞金がかかってきます。
最近では、滞納が増えていることから差し押さえなどにも躊躇がありません。やはりある程度の見通しが必要となってきます。