病院のクラークとは?給料は?仕事内容は?
病棟クラークや医療クラークと呼ばれている職種は、日本語でいうと「医師事務作業補助者」となります。
仕事内容は、医師の事務作業を補助する仕事です。平成20年度より新設された新しい職種になります。
目的としては、医師の事務作業を代行することによって医師が診療に専念できるようにすることです。ですので、厳密に定義すると、医師以外の指示によって動くことはできないとされています。
しかし、実際には医師の事務作業を軽減するという目的のために、少し幅広い仕事内容となっている場合が多いようです。
基本的な仕事内容としては、大きく下記の4つの業務が主となりますが、病院などによって作業内容に違いがある場合があります。
- 医療文章の作成代行:診断書や診療情報提供書などの代行
- 診療記録への代行入力:電子カルテなどの入力で、外来診察の際、医師に同席して行ないます。
- 医療の質の向上に資する事務作業:カンファレンスの準備、がん登録や外科手術の症例登録など。
- 行政への対応:厚生労働省などに報告する診療データの整理など。
なお、給料については、非正規の方が多く働いている場合が多いようですので、それほど高くはないようです。
病院のクラークの給料は、地域や病院、雇用形態によって差が!
病棟クラークの給料については、地域による差や、病院、雇用形態によって異なっています。雇用形態によるものとしては、パートや派遣社員などの非正規雇用と正社員とでは当然差があります。
また、地域差についてですが大都市ほど高い傾向にあり、東京と地方都市を比較すると1.5倍以上の差がある所もあるようです。また、病院の経営状態によってももちろん差はでてきます。
それと病棟クラークに必要な国家資格というものはありませんが、医師の指示を理解できるような最低限の医療知識は必要となります。
このようなことから、一般の事務職と給料面ではそれほど大きな差はありません。
逆に専門の資格が必要ありませんので、病院で働きたいという方には、おすすめの仕事ともいえます。
病院のクラークとして働く正社員の給料の水準は?
病棟クラークとして働く正社員の給料の水準についてですが、地域や病院の経営状態による差などが結構大きく反映されますので、具体的な金額をお示しするのは難しい状況です。
病棟クラークの給料は、病院の一般事務と同程度か少し低めと考えていただいてよいかと思います。
といいますのは、病棟クラークには、特に必要な資格というのはないためです。
もちろん経験者や関連するような資格、たとえば一般財団法人 日本医療教育財団が行なっている「医師事務作業補助技能認定試験」や「医療事務技能審査試験」「医療秘書技能認定試験」などに合格していると給料の面で評価してもらえると考えられます。
また、パソコンの一般的なスキルを持っていると業務に非常に役立ちますので、基本的な操作はできるようにしておくとよいでしょう。
正社員ということで、雇用保険や社会保険、厚生年金保険などに加入ができますので、非正規雇用者よりも有利な条件といえます。
病院のクラークとして働く非正規雇用の給料の水準は?
病院クラークとして仕事をしている方には、非正規雇用で働いている方も多くいます。
まず、パートの場合、病棟クラークには特に定められた資格というものはありませんので、まったくの未経験で資格もないという方でも応募できます。
逆に、経験者や何らかの関連する資格を持っていると、時給が高くなるということもあります。それと、パソコンの一般的なスキルはあったほうが有利です。
次に、派遣社員の場合、一般的には派遣社員のほうがパートより高い場合が多いようです。
また、正社員として病棟クラークとして働くことを目標に、実務の経験を積むために派遣社員として働区という方もいます。
病棟クラークには、一般的な医療関係の知識やコミュニケーション能力が求められますので、これらのスキルアップを心がけていくと給料も上がってくるのではないでしょうか。
医師が効率よく働ける環境をつくるために必須の職種ですが、目立たない仕事が多いので、人により好き嫌いが出るかもしれません。
病院のクラークとして働く上で給料を上げるためは?
病棟クラークには、特に必要な国家資格などはありません。しかし、病棟クラークとして求められるスキルには、一般的な医療知識、病院事務の知識、事務処理能力、基本的なパソコン能力、コミュニケーション能力など、さまざまなスキルがあります。
ですので、これらのスキルのスキルアップを目指すということと、「医師事務作業補助技能」や関連する知識、例えば「医療事務技能」や「医療秘書技能」などの民間の資格を取得することも大きく給料に影響するかと思います。
また、医師が効率よく仕事ができるように、さまざまな手助けをする大事な仕事ですので、経験というものも大きく影響します。
最初は雑用が多いかと思いますが、患者さんにとっては忙しい看護師さんとは違って、相談しやすい頼りになる存在でもありますので、それなりにやりがいがある仕事といえます。