利用者は無料!LINE運営会社の儲けの仕組みとは?
2011年6月から開始され、2012年6月に現在使用されているLINEアプリが登場した「LINE」。
利用者は無料で使っているのに、LINEの運営会社はどのようにして会社を運営しているのでしょうか?
昔から言われているように「ただ より怖いものはありません」。参考までに、LINEの運営会社の正式な名称は「LINE株式会社」。
親会社は韓国最大のインターネットサービス会社「NAVER:ネイバー」で、その100%子会社で2000年に日本で設立された会社です。また、2010年に(株)ライブドアを子会社化しています。
LINE株式会社がどのようにして利益を上げているのかを、2016年12月期の収益内訳のデータからみてみますと、1位は広告収入:38.9%、2位はコンテンツ(ゲームなど):31.8%。3位はコミュニケーション(スタンプ含む):20.8%となっています。
参考までに2105年の1位は、コンテンツ(ゲーム)で40.8%でした。
LINE運営会社の儲けの仕組み。その1:スタンプ
LINEで特徴的なのがスタンプです。そのスタンプには4種類あります。
1つ目はデフォルト無料スタンプ、2つ目は有料販売スタンプ、3つ目はプロモーションスタンプ、4つ目はクリエイターズスタンプです。
この4種類のうちで、お金を払わないと使えないのが、有料スタンプとクリエイターズスタンプになります。有料スタンプは通常240円、クリエイターズスタンプは120円になります。
ここでは皆さんに関係のあるクリエイターズスタンプについて解説します。
2015年の2月からLINE:35%、クリエイター(作者):35%、Apple or Google Play:35%となっています。それまでは、LINE:20%、クリエイター(作者):50%、Apple or Google Play:35%でしたので、LINEの取り分が多くなりクリエイターの取り分が減らされました。
それと受け取れる分配金額が2015年2月から1000円に引き下げられました。2015年1月までは1万円でした。
LINE運営会社の儲けの仕組み その2:ゲーム
LINEのゲームの特徴としては、まず無料でゲームを始めることができるという点と、LINEと機能連動しているので、LINE上で友達登録していて同じゲームをしている人たちと、スコアを競い合ったりすることができます。
また、課金してアイテムを購入すると高得点が得られやすくなりますので、どうしても競争に勝ちたい場合には、課金が発生してしまう場合が多くなります。
このように、
- 無料でゲームを開始できる。
- 知り合った人と競い合うような設定になっている。
- 高得点を得ようとすると課金によりアイテムを購入することで可能。
このように非常にうまくSNSの特徴を活用したゲームです。しかし、大学生を対象とした調査では、大学生でLINEのゲームをしている人のうち、課金してアイテムを購入したことのある人は、1割程度だということです。最近の大学生は思ったより堅実なのかもしれません。
LINE運営会社の儲けの からくり は個人情報?
LINEの特徴はなんといっても無料アプリということと、期設定は携帯電話の電話番号だけで登録ができるという手軽さ。
でも、「ただより怖いものはない」という古くからの日本の教えもありますので、LINE運営会社がなぜ利益を上げることができるのかを考えてみましょう。
表向きいろいろなもので利益を上げているということは発表されています。しかし、LINEを使っていて気になるのは「友達の自動追加機能」です。
特に最近は「個人情報」というものに世の中が非常に神経質になっていて、同窓会名簿や卒業名簿などは作られなくなってきています。ある意味不便ですが、仕方がないといえます。
では、LINEの「友達の自動追加機能」はどうなのでしょうか?この機能は、LINEの運営会社のサーバーに利用者のアドレス帳にある個人データを常にアップロードしていることで可能なものなのです。
ですので、私の知り合いはLINEを使ってはいますが「友達の自動追加機能」や「友達の追加許可」また「ID検索」などの設定をOFFにしています。
LINEの運営会社が上場、それによる狙いは?
LINE株式会社は2016年7月に東証1部とニューヨーク証券取引所に上場しました。
東証とニューヨーク証券取引所に同時上場した理由としてはいくつか考えられますが、一つは国際的な知名度の向上を狙ったものとみられます。
日本では大きなシェアと高い知名度を持っていますが、アメリカではまだまだ高くありません。
一般的な株式を上場することによるメリットとしては、
- 社会の信用が格段に高まる。
- 資金調達が容易になる。
- 知名度が上がる。
- 社内管理体制の充実
などが期待されます。
LINE株式会社も上場によって、さまざまなメリットを得たと考えられますが、最近の株価から見るとなかなか絶好調とは言えないような状況です。
しかし、日本や台湾、タイ、インドネシアではこれからも主導的な立場には変りがないと思われます。
また、2018年1月の決算会見で、LINEモバイルとソフトバンクと資本提携および新会社 LINE Financialの設立を発表しました。これらは株価に大きな影響を与えるトピックスになるかと思われます。