人付き合いが苦手なのは障害が原因!?
- 相手との距離感がわからない
- 目上の人にもため口を使ってしまう
- 目線を合わせるのが苦手
- 思い込みや被害妄想が激しい
- 人の話を理解するのが難しい
- 自分の気持ちを人に伝えるのが苦手
など、人付き合いにおいて困難に感じることはありませんか?
実はこのような人付き合いが苦手と感じる原因は、障害の影響である可能性があります。
今までは、人付き合いが苦手な人は性格的な問題が大きいと考えられることが多く、気持ちの問題と思われていることもありましたが、最近では障害の症状という側面も注目されるようになり、徐々にその障害の症状や現れ方などが解明され始めています。
今までなかなか改善できず悩んでいた方も多かった、人付き合いの問題。
その原因が性格ではなく、障害ということが明らかになったことで、今まで苦しんでいた人達の心を少しばかり軽くしたのではないでしょうか。
人付き合いが苦手…考えられる障害〜広汎性発達障害
人付き合いに苦手意識を感じてしまう障害としては、発達障害の中の「広汎性発達障害」の可能性があります。
広汎性発達障害とは
人とのコミュニケーションや社会性に関して困難に感じる傾向があります。
広汎性発達障害の中には、
- 自閉症
- アスペルガー症候群
- 小児期崩壊性障害
- 特定不能の広汎性発達障害
などに、細分化されます。
広汎性発達障害の特徴
細分化された障害によって症状の現れは違いますが、共通している特徴として対人関係やコミュニケーション上での不都合が現れることが多く、言葉が出てこない・理解できない・言われたことが覚えられないなどの症状があります。
その他にも、
- 親密な関係を築けない
- ルールにこだわり人に合わせられない
- 音や光に異常に反応する
- 気持ちの高ぶりを抑えられない
- 人と一緒にいるとストレスを感じる
など、症状の現れ方や重軽度には、個人差があります。
人付き合いが苦手…考えられる障害〜社会不安障害
そして次に人付き合いが苦手と感じる障害に「社会不安障害」があります。
社会不安障害とは
人前に出ることに異常に緊張感・恐怖感を感じ、その場にいることができないほどの状況に陥ってしまうことがあります。
人前に出て緊張状態に陥ってしまうと、
- 頭が真っ白になって何にも話せなくなる
- 大量に発汗する
- 手足の震えや身震いが止まらなくなる
- 過呼吸
などの症状が現れます。
よく「あがり症」などと言われることも多い症状ですが、これらの症状は「社会不安障害」の可能性が高いでしょう。
社会不安障害が生じる原因
人前でこのような緊張状態に陥ってしまう原因として考えられるのが、人からの評価や意見に対して過剰に反応してしまい、意識し過ぎてしまうことが挙げられます。
特に、
- 人と話す時
- 電話での対応
- 人目のある場所での食事
- 発表会やプレゼン
などの人前に出て自分が何かアクションを起こす時に、症状が現れやすくなります。
人付き合いが苦手…考えられる障害〜適応障害
そして最後に人付き合いが苦手と感じる障害に「適応障害」があります。
適応障害とは
ストレスなど過度な心労などによって精神や言動に大きな影響を及ぼす障害です。
心の重荷となったストレスに体や心が適応できずに、様々な症状が発症していきます。
適応障害の状態が続き、症状が悪化していくと、うつ病や不安障害とさらに重い状態へと変化していきます。
適応障害の症状
適応障害の症状は大きく3つに分けられます。
精神状態
気分の浮き沈みが激しくなり、急に涙が出たりイライラしたりと、感情のコントロールが難しくなっていきます。
体に現れる症状
頭痛・めまい・吐き気・発汗・動悸・不眠・息切れなど、様々な症状が身体に現れるようになり、徐々に悪化していきます。
ひどい時には生活に支障をきたすまでになり、日常生活を送ることが困難になってしまいます。
危険な言動
感情がコントロールできなくなってくると、危険な言動が見られるようになります。
万引き・危険運転・周囲の人への暴言、暴力など、人格さえも変わっていきます。
人付き合いが苦手…障害という可能性
今まで抱えてきた生活の中での生きづらさが、実は障害が原因になっている可能性があります。
このように人付き合いが苦手で、周りの人と上手にコミュニケーションをとれない自分を責め、ストレスに感じていた人にとっては、その原因が分かっただけでも、大きな一歩と言えるのではないでしょうか。
上記でご紹介した通り、人付き合いを苦手に感じる障害はいくつかあるので、まずはその障害を特定し、その障害に合った適切な治療や対処をすることで、今に症状を十分緩和することができます。
発達障害などは、今の段階では完治するための治療はありません。
対症治療によって、徐々に苦手とするポイントを減らしていく効果があります。
どんな障害が原因かを知るためには、まず専門機関を受診し、自分自身の状態を医師や専門家に見極めてもらいましょう。
障害かも!と思ったら…
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