二人暮らしをすると生活費の内訳はどう変わる?
二人暮らしを始めると、生活費としてどのような費用が大きく変わってくるのでしょうか。
まずは二人暮らしを始めた時に増える費用について見ていきましょう。
生活に関わる費用には、一般的に次の費目があります。
- 家賃(更新料含む)
- 光熱費(水道、ガス、電気)
- 通信費
- 食費
- 交際費
- 交通費
- 日用品費
- その他 美容費、被服費 など
1〜3は、ほぼ毎月決まった額がかかり固定費と言われます。一方、④〜⑧は毎月違った額がかかるため変動費と言われます。
二人暮らしになって一番大きく変わる費目は、固定費だと光熱費、変動費だと食費でしょう。
光熱費は二人で住むことになるので当然変わってきます。特にお風呂の水やガス、洗面所の電気などは倍になると考えていいでしょう。
また、食費は自炊すれば安上がりになりそうなところですが、二人分なので当然、費用は変わってきます。
一人暮らしの場合は、朝ごはんや帰宅後疲れている時は簡単に済ますことができますが、二人暮らしになるとどうしても相手のことを気遣って作ってしまいます。
また、同じような理由から、疲れて作るのが面倒な時は外食にしてしまうケースも増えるでしょう。
このような理由から食費も大きく変わってきます。
また、二人暮らしになるとどちらが支払うかということも重要になってきます。
一人暮らしの時は一人で払っていた費用も、二人で話し合って支払いかたを決める必要があります。
特に、固定費のうち、家賃と光熱費は折半するのか、どちらか一方が払うのかを事前に決めておいた方がいいでしょう。
また、通信費については携帯料金も含まれますが、ネット回線に関わる費用はどちらが負担するかを話し合っておきましょう。
年代別二人暮らしの生活費の内訳
では、実際に二人暮らしの生活費はどのくらいかかるものなのでしょうか。
年代別に見ていきます。
10代〜大学生の二人暮らしの生活費
若い頃はまだ生活費もそれほどかからないでしょうし、お互いが一人暮らしの場合は二人暮らしにより余裕がでるケースもあります。
この年代の1ヶ月あたりの二人暮らしの生活費はおおよそ次のようになります。
【10代の二人暮らしの生活費の内訳】
家賃:60,000円
電気代:2,500円
水道代:2,500円
ガス代:3,000円
自炊費:4,000円
携帯代:10,000円×二人分
通信回線費用:4,000円
交通費:3,000円×二人分
外食代:10,000円×二人分
合計生活費:122,000円
家賃を60,000円と設定した場合の内訳です。
この年代ですと、二人合わせて150,000円の収入もしくは仕送りがあると、ある程度の余裕を持って生活できそうですね。
20代の二人暮らしの生活費
20代となると仕事を始めている人も多く、収入もある程度入ってくることでしょう。
そのため、お金も使うようになり支出も10代〜大学生の時と比べて増えてきます。
特に外食する機会が増えてくるため、生活費も大きな違いが出てきます。
それでは、この年代の1ヶ月あたりの二人暮らしの生活費を見てみましょう。
【20代の二人暮らしの生活費の内訳】
家賃:100,000円
電気代:3,000円
水道代:4,000円
ガス代:4,500円
自炊費:8,000円
携帯代:10,000円×二人分
通信回線費用:4,000円
交通費:7,000円×二人分
外食代:20,000円×二人分
合計生活費:197,500円
家賃を100,000円と設定した場合の内訳です。二人合わせて200,000円の収入が必要な計算になります。
外食代を少し高めに設定していますので、この費用をどのように調整していくかがポイントとなるでしょう。
結婚を意識していて貯金する場合は、家賃か外食費を貯蓄に回すようにしましょう。
夫婦二人暮らしの生活費の内訳を見直してみる!
次に夫婦二人暮らしの場合の生活費を紹介します。
まず、ある二人暮らしの生活費の内訳を確認して、どこに問題があるのか見てみることにしましょう。
今回、紹介するご夫婦はもうすぐお子さんが産まれるということで、奥さんは仕事を辞め専業主婦をしています。旦那さんの手取りは25万円ほどです。
では、内訳を見てみましょう。
食費:35,000円
外食:5,000円
日用品:5,000円
洋服代:10,000円
医療費:5,000円
ガソリン代:5,000円
灯油代:5,000円
交際費(食事):6,000円
交際費(ギフト):2,000円
書籍代:1,500円
雑費(クリーニングや切手代):1,500円
家賃:63,000円
ガス:6,000円
電気:7,000円
水道(二ヶ月で):2,000円
NHK(二ヶ月で):4,500円
携帯二台:18,000円
インターネット:5,000円
妻こづかい:5,000円
夫こづかい:20,000円
個人年金:10,000円
夫保険代:10,000円
合計:231,500円
次にどこに問題がありそうかチェックしてみましょう。
まず、携帯代が18,000円というのはちょっと高いですね。携帯プランで一番安いものにしたり、今は格安スマホもありますのでそちらに移し替えたりすると,もっと抑えることができます。
食費もやや高めのようです。1週間の予算を決めて一日あたりの食費を設定すれば、もう少し抑えることができるでしょう。
ガス代や電気代もやや高めですが節約しすぎてもいけませんので、こまめに電気を消すなどできる範囲でやっていけば、ある程度は抑えることができるでしょう。
夫婦二人暮らしの生活費で気をつけたいこと
先ほどはあるご夫婦を例に見直すべき点を見てきました。
では、夫婦二人暮らしの場合、生活費で気をつけたいことはどのようなことでしょうか。
固定費を抑えて、生活に余裕を持つ
固定費とは、住宅費や光熱費、通信費、保険料など毎月ほぼ一定の額を支払う必要がある費用のことです。
光熱費を抑えるのはなかなか難しいですが、住宅費や通信費などは工夫すれば抑えることができます。
たとえば、なるべく街中でなく田舎の方に住んだり、最寄駅からちょっと遠いところに住んだりすれば、住宅代を抑えることができるでしょう。
また、通信費の大部分を占めると思われる携帯代は、携帯プランを最も安くしたり、格安スマホに変えたりすることで抑えることができるでしょう。
固定費を抑えることができれば、生活に余裕が出てきます。そうすれば、夫婦で旅行に行ったり、外食したりという機会が増え、夫婦生活がもっと楽しいものとなるのではないでしょうか。
マンションや一戸建てを購入する場合、ローン以外のお金も意識しておく
夫婦になると、マンションや家を購入することもあるでしょう。
でも、その際に気をつけたいのがローン以外の費用です。マンションを購入した場合は、住宅ローンの他に固定資産税や管理費などで月に3万円ほど必要になります。
また一戸建ての場合は、固定資産税、修繕費で月に1〜2万ほど必要となります。これに加え、火災・地震保険の加入で月に4,000円ほどかかってきます。
このように、マンションや一戸建てを購入を考えている夫婦は、ローン以外の費用も必要だということを意識して自分たちにあったライフプランを検討していくといいでしょう。
収入の何%を生活費に使っていいのか?
最後に二人暮らしの生活費は収入の何%に抑えるべきかについて見ていきましょう。
まず大事なのは、自分の可処分所得を知ることです。
収入といっても、会社から支払われるお金が丸々手元に入ってくるわけではありません。
税金(所得税や住民税)や社会保険料(年金や健康保険、雇用保険など)が収入から差し引かれるからです。これらは必ず徴収されるものです。
これらが差し引かれた金額が可処分所得になります。いわゆる「手取り収入」です。
計算式は次のようになります。
可処分所得 = 年収 ー(所得税 + 住民税 + 社会保険料)
所得税や住民税、社会保険料がどれくらい徴収されているのかは、源泉徴収票を確認すればわかります。
総務省「家計調査年報」が出している2人以上の世帯のうち勤労者世帯の平均データによると、可処分所得は年収の約80%となっているようです。
この可処分所得が自由に使えるお金ということになります。
実際には、ここから貯蓄にまわす金額を差し引いたものが生活費として使えるものです。
生活費を使った残りを貯蓄にまわす人もいるでしょう。しかし、残らなかった場合は貯蓄できません。だから、生活費として使う前にまず貯蓄分を差し引いておくことをおすすめします。