仕事とプライベートを両立したくても実際に優先度が高いのは?
首都圏在住の未婚男女を対象にしたある調査によると、仕事とプライベートを両立したいと思っている人は88%に上っています。
自分や家族との時間を充実させたいという意見もあれば、どちらも充実させることが満たされた人生だとする意見もありました。
では、実際に仕事もプライベートも充実できている人はどのくらいいるのでしょうか。
調査した結果によると約50%の人ができていると回答しています。
また、恋人の有無で両立できているか調査した結果では、恋人がいる人は59.9%、いない人は44.2%と、恋人の有無が仕事とプライベートの両立に影響を与えていることがわかります。
両立できている人の理由としては、残業がないこと、有給休暇をうまく活用しているなど、自分の時間をしっかり取れていたり、オン・オフの切り替えができていることがあるようです。
一方、両立できていない人は、仕事が忙しくプライベートの時間が取れないということが主な理由。収入が低いから仕事をせざるを得ないという理由もあるようです。
仕事とプライベートの優先度は入社2年目から変わってくる?
首都圏に在住する20歳〜26歳の男女若手社員を対象に就労意識を調査した結果によると、1年目はまだ仕事に慣れていないこともあり、仕事に対して「面白さややりがい」「自分で作っていくもの」「楽しいもの」と感じているようです。
新しくやることに対してワクワク感がある時期だからでしょう。
一方、2、3年目になるとちょっと変わってきます。
「仕事とプライベートの両立(ワークライフバランス重視)」や「キャリアアップ」「収入」を意識するようになります。
仕事にも慣れてきて、より上を目指した考え方に変わってくるのでしょう。
また、社会人歴3年目までの社員で新卒入社した会社から別の会社に転職している人は21.5%もいるそうです。
この結果も2〜3年目から「キャリアアップ」や「収入」を意識し始めているからと言えるでしょう。
忙しそうな人と仕事ができる人の違い
仕事とプライベートを両立できていて仕事ができる人は、やはり何か工夫できています。
一方、両立できずいつも忙しそうにしている人はどこか問題があるものです。
そこで、ここでは忙しそうにしている人の問題点と仕事ができる人が工夫していることを紹介していきます。
忙しいことを自慢しない
「忙しそうにしている人」は「忙しい」と周りに言えばカッコイイと思ってもらえると思い込んでいます。
一方、「仕事ができる人」はそんなことを言うのは「無能である」と思っているので言いません。
スケジュールに対する意識が強い
「忙しそうにしている人」は仕事の終わりに対する意識が甘いことが多いです。なんとなくあいまいに終わらせてしまいます。
一方、「仕事ができる人」は絶対に終わらせるという範囲とスケジュールを決めて仕事をしています。
納期を前倒しで考える
「忙しそうにしている人」は納期意識が甘いため、納期直前で仕事を開始することが多いです。
一方、「仕事ができる人」は前倒しで仕事をするため、納期ぎりぎりで終わるということがありません。
スケジュールに余裕がある
「忙しそうにしている人」はスケジュールに余裕がないため、緊急事態やトラブルが発生すると、慌ててしまいスケジュールが狂ってしまうことがよくあります。
一方、「仕事ができる人」はスケジュールに余裕があるため、緊急事態やトラブルが発生しても慌てることはありません。
仕事を始める前に段取りする
「忙しそうにしている人」は仕事をいきなり始めるため、仕事の目的や最終完成物が理解できていないまま仕事をすることになります。そうすると結果的に最後になって間違いや修正が発生するのです。
一方、「仕事ができる人」は仕事を始める前に仕事の目的や最終完成物を明確にし、段取りを考えてから仕事を始めるため、後戻りすることが少ないです。
プライベートの時間も絶対に取るために働く
「忙しそうにしている人」は仕事が終わって余裕があればプライベートの時間も取ろうと考えているので、なかなか取ることができません。
一方、「仕事ができる人」はプライベートの時間を絶対取ることを意識しているので、そのために効率的に仕事も行います。
仕事を依頼してきた相手の期待を上回るようにする
「忙しそうにしている人」は依頼された仕事に対して、求められる期待と同等かそれ以下の質で仕事をするため、後で手直しすることが多くなります。ほめられることも少ないので、モチベーションも下がっていくでしょう。
一方、「仕事ができる人」は求められる期待以上の成果を上げようと仕事をするため、手直しがほとんどなく、お客様や上司からほめられることも多いです。モチベーションも上がっていきます。
仕事とプライベートを両立させるために仕事に優先度をつける
仕事とプライベートの両立がなかなかできていない人も、次の方法で改善するかもしれません。
ここでは、両立させるために優先度をつける方法について紹介します。
1日の初めにその日やることの優先度をゆっくり考える
1日にやるべきことがたくさんあると頭が混乱して何から手をつけていいのか分からなくなることも多いのではないでしょうか。
そうならないためにも、やるべきことに優先度をつけることが大事ですが、優先度をつけることが苦手な人はますますパニックになってしまうかもしれません。
そんなときには、1日のはじめにゆっくりと優先度を考える時間を作るようにしましょう。
その時間の中で、やるべきことで早く終わらせなければいけないことは何かを落ち着いて考えるのです。
1日のはじめは頭もすっきりしているものです。そんな時間にゆっくり考えるとパニックになることも少なくなるでしょう。
やるべきことを紙に書き出す
その日にやるべきことをいったん紙に書き出すのも良い方法です。特にやるべきことが多い場合は、書き出すことで頭の中が整理されます。
頭の中だけで考えていると、混乱して仕事もうまくいかないでしょう。いったん紙に書き出して可視化することは仕事を順調に進めていくためにもとても有効な方法です
最優先の仕事から終わらせる
このようにして決めた優先度にしたがって仕事をすることになりますが、すべてを終わらせるとするのではなく、今日中にどうしても終わらせなければいけない仕事だけを優先して終わらせるようにしましょう。
終わらせた時点で時間に余裕があれば他の仕事をすればいいですし、なければ後日に後回しにしましょう。
仕事もプライベートも分けない考え方
仕事とプライベートを分けないという考え方もあります。
二つを別々にして両立していくのではなく、すべて一緒にして考えるという方法です。
一緒にした中から一番優先度が高いことはなにかということを考えてみるのです。
その時に大事なのは、自分がどうしたいのかということ。仕事かプライベートかということではなく、自分にとって有益かどうかで判断するのです。
その結果、仕事がほとんどを占めてしまうこともあるでしょう。しかし、それはたまたま優先度が高いことが仕事だけだったということです。
でも、それは仕事もプライベートも一緒に考えた上での結果なので納得もできるでしょう。
仕事もプライベートもどちらも大事な要素です。プライベートを犠牲にして仕事をするのではなく、プライベートでも優先度の高いことは仕事に関係なくやっていくようにすると、仕事ももっとうまくいくようになるでしょう。
仕事とプライベートを両立させるために必要なこと
これまでにも紹介してきたように仕事とプライベートを両立させるためには、意識して行動を変えていくことが大事です。
そして、仕事とプライベートは全く別のことではなく、お互いが影響しあって成り立つものです。
ここでは、両立させるために必要なことをまとめます。
プライベートを充実させること
仕事とプライベートは互いに影響しあっているので、仕事を充実させるにはプライベートを充実させることも必要です。
プライベートで嫌なことがあると仕事にも影響してしまうものです。逆にプライベートが楽しく充実していると、仕事にもやる気が出てくるでしょう。
また、仕事が終わった後に楽しみな予定があれば、早く終わらせようと仕事も集中して効率的にできるものです。
メリハリのある仕事をすること
仕事とプライベートを両立させるためには、メリハリをつけることも大事です。一日の中でも、ここまでは仕事、ここからは休憩というようにしっかりと切り替えることで気持ちにも余裕が生まれてきます。
休憩中や帰宅後にも仕事のことを考えていては両立することはできません。
また、メリハリのある仕事をするために、自分の仕事と他人の仕事をしっかりと分けておくことも大事でしょう。
健康であること
健康であることは仕事でもプライベートでもまず優先すべきことです。どんなに仕事ができても、プライベートが充実していても、健康でなければ意味がありません。
体調を崩してしまっては仕事にも影響しますし、プライベートも楽しめなくなります。まずは健康であることが大前提です。
タイムマネジメントをしっかりすること
仕事とプライベートを両立させるためには、タイムマネジメントも必要です。
仕事の時間にルーズだとメリハリのある仕事をすることもできません。
また、プライベートの約束の時間に間に合わなくなることもあるでしょう。
タイムマネジメントをしっかりすることで、締め切りを意識した仕事ができ集中できるようになります。
そうすることで仕事とプライベートの両立もできるようになるでしょう。
仕事でもプライベートでも使える問題解決の方法
仕事、プライベートに関わらず、問題があるとお互いに影響しあうものです。できるだけ影響しないように、問題はそれぞれで解決しておきたいもの。
ということで、最後に問題を解決するためのヒントを紹介します。
問題が発生するとまず考えるのは、その問題の緊急度や優先度ではないでしょうか。
でも、大きな枠でそのようなことを考えていても、なかなか最初の一歩が踏み出せないもの。
そこで、問題を細分化してみるのです。その時に大事なのが、一歩でも踏み出せる単位に分解すること。小さな単位になっているので、いざ実行する時にも動きやすいでしょう。
そして、一つの単位がクリアできると、次の単位の課題も簡単に実行できるようになります。
そのように小さな単位の課題をクリアしていくことで、全体の問題も解決していくでしょう。