モラハラ被害者の回復までのプロセス
モラハラ被害者は、モラハラ加害者との接触を回避することで、全てが解決するわけではありません。
軽度の場合は、加害者との接触を断つことで完全に解決する場合もありますが、モラハラを受けた期間や受けたモラハラの度合い、精神的なダメージにより、その後の心のケアが重要になります。
モラハラは外的ダメージよりも精神的に支障をきたす内的ダメージが大きな影響を与えることが多く、また周りからも気づかれにくいため、なかなか回復に時間がかかったり、回復できないほどのダメージを受けてしまったりしている可能性があります。
モラハラ被害から回復するためには、自分一人での解決は難しいため、周囲の人の支えが重要になります。
まずはモラハラ被害者が、心に抱えた傷を理解し、心のしこりを徐々に解きほぐしてあげることが必要です。
モラハラ被害者は、加害者と接触がなくなってもその存在に常に怯えてしまう心理状態にいるということを理解しましょう。
モラハラ被害者の回復までの心の変化
モラハラ被害は外からはなかなか理解しにくく、加害者と現実的な接点を回避できれば解決であるように思えてしまいます。
しかしモラハラ被害者の本当の意味での回復は、精神的な支配がなくなった時を指すため、なかなかはかり知ることが難しい状態です。
モラハラ被害者が回復するためには、まず同じようなモラハラ体験をし、回復した方の話を聞いたり、自分の気持ちに寄り添ってくれる方が重要な存在となっていきます。
モラハラ被害者は、加害者との接点がなくなり、現実的にモラハラ被害を受けることがなくなっても、なかなかそのことに理解できない状態です。
「もう大丈夫だよ」という言葉も、モラハラ被害者にとっては信じられないことなのです。
それだけ強い精神的圧迫を受けてきたということなのです。
モラハラ被害者の回復は、精神的にモラハラ加害者から解放されたときであり、恐怖心や強迫観念を根本的に取り除くことが重要です。
かなり時間がかかることですが、少しずつ心に抱えているものを取り除く必要があります。
モラハラ被害者が回復するために必要な怒りの感情とは…
モラハラ被害者にとって、モラハラ加害者に対して怒りの感情を持つことが回復には重要なポイントになります。
モラハラ被害者は、モラハラを受けていることに対して、自分を責めたり、相手が全て正しいという意識が働いてしまい、相手のモラハラ行動を受け入れてしまうのです。
どんなに理不尽な言動でも、自分のせいで…という気持ちが強くなり、相手の言いなりになってしまうのです。
しかし、そのような感情がさらにモラハラ行動を助長させ、モラハラ行動が悪化してしまうのです。
お互いに気付かないうちに共依存の関係になり、モラハラ被害者・加害者ともに不安定な関係のままでも一緒にいること以外、考えられなくなってしまうのです。
モラハラを受けている時にはその異常性に気付くことができないくらい、精神レベルが低下しています。
相手の言動に対して、怒りの感情が芽生え、その異常な関係性に気付くことが重要な回復への一歩なのです。
モラハラ被害者の回復が難しい時の対処法
モラハラ被害者が回復するためには、周りのサポートが重要ですが、本当の意味でモラハラ被害者が受けた心の傷をわかってあげられない場合、誰にもわかってもらえないという気持ちが強くなり、回復から遠ざかってしまう可能性があります。
モラハラ被害者の心の回復が難しい時には、早期に病院を受診して適切な治療を受けることが大切です。
心療内科やメンタルクリニックなど、最近は昔と違い精神的な疾患に対して周囲の理解が広まっているため、受診に対するハードルがだいぶ低くなっています。
精神疾患を放っておくと、命を蝕むほどに悪化してしまう危険性もあるので、まずは専門のお医者さんに相談してみましょう。
また、モラハラ被害者はPTSDを発症している可能性が高く、生活に支障をきたしてしまうことがあります。
薬により症状を緩和することもできるので、まずは専門医の診断を受けましょう。
モラハラ被害者は回復後のケアも重要!
モラハラ被害者が周囲の人のサポートや適切な治療により、回復してもまた同じような経験や、モラハラ加害者と接触によりフラッシュバックしてしまう危険性があります。
精神的に回復をしても、この問題とは一生付き合っていかなくてはいけないことを本人も周囲の人も理解しておく必要があります。
また、モラハラ被害者は、相手が違う場合でもまた同じようなモラハラを受けてしまうことが多い傾向にあります。
モラハラ被害を受けやすい方は、日頃から注意し、予防しておくことが大切です。
モラハラ被害を受けやすい人の特徴
- 優しくて思いやりがある
- 責任感が強い
- 几帳面で生真面目
- 神経質で傷つきやすい
- なかなか断れない
などが挙げられます。
また、人の意見に同調したり、影響を受けやすいという特徴もあるので、日頃から自分の考えをしっかり持ったり、他人の意見に影響を受けすぎないように心がけておきましょう。