大学のテスト勉強を一夜漬けでやることに効果はあるのか?
テスト勉強の一夜漬け、大学に通っていた人であれば必ず一度はやっているのではないでしょうか。
有効と思われているこの一夜漬け。でも、本当に有効性があるものなのでしょうか。
実はそれほど有効性はあるとは言えません。一夜漬けは、言うなれば集中型学習で、一方、毎日こつこつと勉強する方法を間隔反復型学習と言います。
ある実験によると、「間隔反復型学習」の方が圧倒的に効果があることが確認されています。
考えてみれば、反復して勉強したほうが頭に入りますし、ずっと覚えているものです。「集中型学習」でも確かに一時的には覚えられますが、忘れやすいでしょう。
でも、なぜ大学生は一夜漬けしてしまうのでしょうか。それは、テスト以外に大切なことがあるからです。部活やサークル活動、バイトなど勉強以外に大切なことがあるのです。
とはいえ、大学はやはり勉強するところ。一夜漬けもたまにはいいですが、しっかり学んだことを身に付けるためにも、「間隔反復型学習」で勉強したいものですね。
大学のテスト勉強を一夜漬けするときに知っておきたい人間の特性
大学のテスト勉強を一夜漬けでやらなければいけなくなった場合、次のことを意識しておくといいでしょう。
人間の集中力には限界があること
誰でも経験していることだと思いますが、人間の集中力は90分が限界だと言われています。ちなみに大学の抗議も90分です。これ以上の時間だと集中力が続かないためです。
したがって、勉強する際も90分を目安にしましょう。それ以上続けて勉強すると非効率です。90分勉強したら10分くらい休憩をとりましょう。休憩中に運動をすると効果的です。
五感を総動員して記憶する
人間には視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感があります。そして、勉強する際もこの五感をフル活用すると記憶もなかなか忘れなくなります。たとえば次のようなことをしてみましょう。
- 声を出して音読しながらノートに書く
- 歩きながら問題と解答を読む
といったような方法です。
一夜漬けする場合も、できるだけ人間の特性を活かして勉強するといいでしょう。
大学のテスト勉強を一夜漬けでも成功させる人の要因とは?
一夜漬けをやっても成功する人もいれば、失敗してしまう人もいるようです。その要因はどこにあるのでしょうか。
ここでは、一夜漬けで成功する人の要因について紹介します。
一夜漬けで成功する人の要因その1:もともと記憶力・理解力がある
もともと記憶力を持っていたり、理解が早い人はいます。そのような人は一夜漬けしても成功しやすいと言えるでしょう。
ただ、このような人は少数でしょうから、次の要因のほうが多数ではないでしょうか。
一夜漬けで成功する人の要因その2:残り時間が少ないというプレッシャーをかけられる
成功する多数の人の要因としては時間的な危機感を持っていることがあげられるでしょう。
一夜漬けはテスト前の夜中に勉強することなので時間がないのは当然ですが、「夜は長いから勉強時間はたくさんある」と錯覚してしまうことがあります。そうすると、危機感を感じず、結局勉強もうまくできません。
一夜漬けを成功させるためには危機感を持つことも大切です。そのために、勉強前にテスト範囲を確認し、どの範囲にどれくらいの時間をかけるべきかしっかり計画しておいたほうがいいでしょう。
大学のテスト勉強で一夜漬けを効果的に進める方法
先ほどは一夜漬けを成功させるための気持ちの持ち方を紹介しました。ただ、一夜漬けは時間がない中でやるので、勉強を効果的に進めていく必要もあります。
そこでここでは、一夜漬けの勉強を効果的に進める方法について紹介します。
1.勉強の合間に睡眠をとる
“勉強中に寝てしまったら時間の無駄では?”と思った人もいると思いますが、睡眠は記憶を定着させる上でも効果的なのです。
とはいっても、長時間寝てはいけません。50分勉強をしたら10分寝るという風に休憩として睡眠を取り入れるようにしましょう。
そのまま寝てしまわないように、タイマーをセットしておくとよいでしょう。
2.優先順位をつける
時間は限られているのでどれもこれも勉強できません。そのため、テストに出題されそうなところを見極めて、大事なところから優先順位をつけて勉強していきましょう。
3.事前準備をしっかりとしておく
一夜漬けといっても、そのときに授業のノートの準備やテスト範囲の確認をしていては勉強時間が足りなくなってしまいます。
そうしないためにも、テスト範囲の確認をしたり、授業のノートが足りないのであれば友達にコピーさせてもらったりなどして事前に準備しておきましょう。
4.五感を使う
目からの視覚情報だけだとなかなか記憶できないものです。教科書を読みながら手を動かして書きまくる、歩きながら教科書を音読するなど、視覚以外の感覚も使って覚えるといいでしょう。
大学のテスト勉強を一夜漬けする際に注意したいこと
一夜漬けには向き・不向きがあるでしょう。不向きだと思う人は、毎日こつこつと勉強することをおすすめします。
ただ、たとえ向いていたとしてもやり過ぎには注意しましょう。一夜漬けする科目が一つであればまだいいですが、それが複数あると体にも負担をかけてしまいます。
大学のテスト期間はだいたい決まっていて、一定期間に複数の科目のテストが行われるものです。この科目すべてを一夜漬けすると、体力がもたないばかりか、睡眠不足になってしまいます。
そうなると、知らない間に寝てしまい勉強したい科目が勉強できなかったり、テスト中に眠気で頭がぼーっとしてうまく解答できなくなったりします。
こうなるとせっかく一夜漬けしても、やったことが水の泡となってしまいます。そうしないためにも、一夜漬けする科目はしぼるようにしましょう。