社会人が仕事を有利に進めるためには大学で勉強するのも一つの手
職種によっては最終学歴によって応募できないものもあります。その職種では学歴が一種の資格と見なされ、大学卒や大学院卒の学歴が必要となる場合があります。
就職したい職種があったものの、最終学歴でだめだったという人もいることでしょう。
2015年に文部科学省が発表したデータによると、中卒・高卒・専門学校卒の人は全体の43.5%いるそうです。4割近い方々には上記の条件で応募できなかったという人が多いのではないでしょうか。
しかし、このような方々は人生を大きく変えられるチャンスを持っていると言ってもよいでしょう。それが大学進学です。
あらためて大学に入学し、無事に大学卒業の学歴が得られれば、転職の際の選択肢が大幅に増えることになります。また、現在の仕事のスキルアップにもなることでしょう。
また、高校卒と大学・大学院卒の間には職種の応募制限があるだけではなく、生涯賃金でも差が出てきます。
一般労働者の生涯賃金を調査したある統計によると、生涯賃金は高校卒で1億9,000万円だったのに対し、大卒・大学院卒では2億5,000万円と6,000万円の差があったそうです。
このように中卒・高卒では仕事をする上で不利になることが多いものです。大学に入学することは大変ではありますが、会社で仕事の経験を積みながら、大学卒業を目指すということも今後、仕事を有利に進めていく上では有効な手段でしょう。
社会人が大学入試の勉強を始める前に考えておきたい大事なこと
社会人が大学に入学することは、先ほど書いたように学歴を得るため、また新たな資格や学びのための一つの手です。
教員資格を取得したい、今とは別の職業に就職するために学び直したいという社会人の人もいることでしょう。
このような人達のために設けられているのが社会人入試です。この入試は高校や大学を卒業した人を対象にしています。
ただ、この入試を受けようと決意する前に一つ考えておきたいことがあります。それは「学びの目的」です。
自分は大学に入学して何を学びたいのか、卒業した後、この学びを活かしてどんな仕事がしたいのかなど具体的に考えることです。
「なんとなく学びたい」という気持ちでは無事に入学したとしても途中で挫折してしまうでしょう。
また、実際に入試を受けることになった場合には、社会で経験してきたことを整理しておくようにしましょう。
社会人入試では小論文の筆記試験と面接というところが多く、社会での経験を評価されることが多いものです。そのため、自分の経験をしっかり整理しておくことは大事です。
時間がない社会人が大学入試の勉強を進めるためのコツ
いざ大学の社会人入試の勉強を始めてみたものの、仕事もしているためなかなか勉強時間が取れないものです。
一方、社会人は働いているため、学生よりもお金はあるでしょう。だから、時間がない分、お金でまかないましょう。
そのためには、気になる参考書は全て購入することです。必要な箇所がその中の数ページだけなのであれば、そのページだけを破って持ち歩きましょう。
また、参考書を持ち歩くのが重くて大変なのであれば、iPadなどのデジタル機器を購入して活用するのもおすすめです。
電子書籍化されていない参考書があればスキャンしてPDF化しておくとよいでしょう。
とにかく、自分の勉強道具として活用できるものはどんどん取り入れることです。
目的は入試で合格することです。そのためにはお金を出し惜しみせず、勉強のために活かしていきましょう。
時間がない社会人が大学入試の勉強を効率的に行うのに重要なこと
大学入試のための勉強にはやはり時間が必要になってきます。ただ、社会人は仕事もしなければならず、また職場の人達とのお付き合いなどがあるため、なかなか勉強時間が確保できないものです。
社会人はそのことが合格できない原因だと考えがちです。ですが、最大の原因はそこではありません。
実は最大の原因は、勉強において最適な方法や他人からのアドバイスを素直に受け入れられないことです。自分が今までやってきた方法を過信してしまい、他の異なる方法を取り入れることを拒んでしまうのです。
重要なことは、このことを認識して、これまでの方法で適切ではないと思われるものは排除し、効率的な勉強法や受験対策を取り入れていけるかです。
社会人の大学入試の勉強は時間との勝負になります。だから、いかに効率よく勉強を進めるかが重要になってきます。
そのためには、これまでの自分がやってきた勉強法は一度見直してみるとよいでしょう。
社会人が大学入試の勉強に行き詰まったら予備校を活用するのも手
1人で勉強をしていると行き詰まることもあるでしょう。学生ならば周りに同じく受験する人がいるので質問などできますが、社会人だと周りにそのような人が少ないためなかなか解決できません。
そのため、1人で悩んでしまうことになります。今ではインターネットを活用して質問できますが、それでもすぐに回答がくるとは限りません。
そこでこのような人におすすめなのが予備校です。予備校というと学生向けのイメージがありますが、学生の進学をサポートしてきた実績を元に、社会人受験に対応した講座を設けている予備校も多いのです。
予備校は効率的な勉強法も知っていますから、そういう意味でも心強い存在となるでしょう。
さらに予備校では志望分野や入試科目、受験生の学力レベルによって、目的の勉強ができるように多くのコースを設けているところがほとんどです。
また、講座が行われる時間は決まっていますから、その講座を中心としてスケジュールを立てれば、仕事と受験勉強の両立もしやすくなるでしょう。
このように、予備校は社会人が大学入試の勉強をする上で大事な存在です。確実に合格するために予備校を活用するのも一つの手です。