入社前に病院で行う健康診断の流れの例
1.尿検査
受付をすると、まず尿検査のためにトイレで尿の検体を取るように言われます。
そのため、病院へ行く前にはトイレに行かないようにすることや、糖分をなるべく摂取しないことが大切です。
2.身長や体重などの測定
身長、体重、視力などの測定が行われます。
あまり難しいことではありません。
3.胸部レントゲン
金属類があれば外して胸部のレントゲンを撮ります。
これも指示に従えばすぐに終わります。
4.医師の問診
最近の体調について問われ、聴診器を当てられます。
この時、医師が男性で受診するのが女性の場合は、胸を見ないように配慮してくれます。
5.血圧測定
血圧と脈拍を測ります。
指示の通りにすればすぐに終了します。
6.血液検査
血液検査は行わない場合があります。
もし必要であれば食事制限をしなくてはならないことがありますので、あらかじめ病院に確認しましょう。
入社前の健康診断は受診する病院の確認が必要
内定が決まった際の健康診断はいつ、どこで行われるのでしょうか。
入社前の健康診断では、会社からあらかじめ受診する病院を指定されている場合と、指定されておらず自由に好きな場所で検査を受けることができる場合があります。
また、病院だけでなく受診する日時も指定されている場合がありますので、よく確認するようにすることが大切です。
日時が指定されていない場合はもちろん、指定されている場合も、多くの病院ではできるだけ事前に連絡して予約をすることを推奨しており、これによってスムーズに健康診断を受けることができます。
会社によっては、社内で内定者を一同に集めて一斉に健康診断を行う場合もあります。
これは、健康診断を効率よく行うほか、受診すべき項目の受け忘れを防いだり、あるいは悪く出る検査結果をごまかすのを防止するという目的もあります。
入社前に病院で受ける健康診断の費用の相場
入社時に受ける健康診断に必要は、通例は会社が負担してくれるものですが、就職活動中で企業から提出を求められたなどの場合には、個人で病院に行って健康診断を受ける必要があり、費用も自己負担となります。
ここで注意したいのは、健康診断は保険が適用されないということです。
そのため、検査項目が多いと当然料金も高くなり、場合によっては1万円を超えることもあります。
健康診断にかかる費用は病院や検査の内容にもよりますが、一般的な検査として問診、身体測定、胸部レントゲン、尿検査などで5千円程度であり、この金額が相場と考えていいでしょう。
これらに血液検査や心電図検査などが加われば、1万円前後となるようです。
また、検査費用とは別に健康診断書の発行料金が別途1枚当たり500円〜2,000円かかりますから、診断書を複数発行するようになると費用も多くかかることになります。
入社時における病院での健康診断の実施義務
入社が決まったら、自身はもちろん会社側にとっても、健康で働き続けてほしいという思いから、健康診断は欠かせないものです。
会社は新たに入社する社員を雇い入れる場合には、医師による健康診断をその労働者に対して行わなければならないことが、法律で義務付けられています。
ただし、その労働者が先に健康診断を受けていて3か月が経過しておらず、その結果を書面にて提出すれば、その検査項目に関しては省略することは可能です。
一般的に新入社員が受けなければならないとされている健康診断の項目は、以下の8つの検査内容です。
- 既往歴について
- 自覚症状や他覚症状の有無
- 身長、体重、胸囲、視力、聴力の各検査
- 胸部レントゲン検査
- 血圧測定
- 血液検査
- 尿検査
- 心電図検査
・GOT、GPT、γーGTPの検査
・LDL、HDL、血清トリグリセライド量の検査
・血糖検査
・尿中の糖及び蛋白の有無の検査
健康診断の対象者とその内容
健康診断の対象者は、正社員のほか、パートやアルバイトも一定の条件を満たせば対象となります。
一定の条件とは、1週間の所定勤務時間が正社員の1週間の勤務時間の4分の3以上であることを指します。
健康診断を実施する時期は、雇い入れる直前または直後にまず行われます。
その後定期健康診断として、1年以内に1回、定期的に実施されます。
また、深夜の勤務や有害な場所で働くなど特殊な業務に就いている社員に対しては、6か月以内に1回健康診断を行わなければなりませんが、胸部レントゲン検査と喀痰検査に関しては1年以内に1回で構いません。
海外に社員を6か月以上派遣するとき、あるいは6か月以上派遣した社員を帰国させる場合にも、健康診断は行われます。
この場合には、定期健康診断の項目に加えて、腹部画像検査やB型肝炎ウイルス抗体検査などが行われます。