高校を中退して後悔している人の割合
高校を中退した人のうち、実際に後悔しているのはどのくらいの割合なのでしょうか。
ある調査によると、高校を辞めたことを後悔している人は「はい」と答えた人は約24%と全体の4分の1ほどだったそうです。この結果を見ると、それほど後悔している人はいないように思えます。
しかし、「高校中退後に高卒の資格は必要だと思ったか?」という質問に対しては、「はい」と回答した人は約78%となり、中退に後悔はしていないものの、高校は卒業しておきたかったと思っている人は多数いる結果となっています。
高校中退の理由としては様々あるでしょうが、それを後悔するのは本人次第と言えるでしょう。
ただ、その当時は学校の規則などが合わず、時には先生に歯向かってしまい、そのまま退学してしまう人もいるでしょう。
そのような人は、時がたつと自分の愚かさに気づき、世の中に出て社会の厳しさや高卒の必要性を身にしみて感じて後悔してしまうことも多いようです。
高校を中退してしまった人があとで後悔してしまう理由
実際に高校を中退した人はどういった理由で後悔しているものなのでしょうか。
ここでは、どういったことで後悔しているのかを紹介します。
やはり後悔する理由は「仕事」のことになるでしょう。仕事内容や待遇面で卒業した人と比べて大きな差が出てしまうのです。
特に高校中退の社員と大学卒業の社員の生涯収入の差は1億円近くあると言われています。まだ、学歴別の初任給を見ても、高校中退者(中学卒業)の初任給はかなり低めになっています。
また、仕事内容にも差が出てきます。大学卒業の場合は仕事の基礎となることを学んでいるため、事務職や研究職の人が多くなるのに比べて、中退の場合は現場仕事が中心になってしまう傾向にあるようです。
さらに高校中退の場合は正社員になっている人は少なめで、ほとんどがアルバイトか派遣社員をしていることが多いようです。
これはその後の出世のスピードにも影響してきます。
高校を中退した人は、実際に社会に出てこういった現実を知ることになり後悔してしまうことが多いようです。
高校を中退したことは就職活動にも影響する
高校を中退することは実際の仕事現場にも影響を与えるものですが、その前に就職活動の時点でも会社の印象が変わってきます。
やはりまずは途中で学校を辞めたことに対する印象はあまりよくないものです。中退した理由はなんであれ、途中で辞めてしまうことに対してはあまりよく思われません。それは会社も雇った社員に途中で辞められてしまうと困ってしまうからです。
だから、履歴書や面接の時点である程度その人が仕事を続けられるかどうか見極める必要があります。という意味で、途中で辞めてしまったことに対しては、マイナスに取られてしまうかもしれません。
とはいえ、会社に就職するためには自分の印象をよくしていく必要があります。
そのためには高校は中退したにせよ、自分には物事を続けられるという印象を持ってもらうことが大事でしょう。
たとえば、何かの資格を取得している、ランニングなどの運動を続けていて大会にも出場しているなど、何かを続けているという事実を説明するのです。
自分がきちんと何かをやり遂げられるという印象をもってもらえれば、高校を中退したこともあまりマイナスに取られないでしょう。
高校を中退して後悔してしまう前に考えておいて欲しいこと
高校に通っていて何らかの事情で中退してしまうことになった人は今でも多いようです。
理由としては、学校の勉強についていけなくなった、人間関係に問題が生じたということがあるようです。確かにどちらの理由も学校にいることが辛くなるものでしょう。
しかし、中退したいと考え始めたとしても、ちょっと立ち止まってよく考え直してほしいのです。先ほども書いたように、中退してしまい社会に出てから後悔してしまうことは多いからです。
今は辞めたい気持ちが強いので否が応でも中退したいと思うのでしょうが、実際に中退して、そのことを後々後悔してしまい、ずっと心のなかに残してしまっては、その後の人生も辛いものになります。
そうしないためには、今一度、本当に今、中退することが必要なことなのか、他に解決方法がないのかをしっかり考え直してみましょう。
もし、中退することになるにしても、それ以降はどうしていくのかをしっかりと考えておいたほうがいいでしょう。
高校の中退者は減少傾向にある
何らかの理由で高校を中退する人が現代もいるとはいえ、その人数は減少しているようです。文部科学省の調査によると、高校中退社の人数はピーク時に比べると半数以下となっているのです。
ただ、少子化で子供の人数は減ってきているため、これでは一概に減ってきているとは言えません。そこで、全体の生徒数に対する中退者数の割合を見てみましょう。
それを見てみると、中退者数の割合がもっとも多かった平成9年度〜13年度には約3%あったにもかかわらず、平成20年度以降は2.0%以下となっています。
しかも、昔は公立・私立高校の中退者のみ集計していたのに対し、国立高校の中退者も含むようになり、平成18年度からは中学の中退者も集計に含めるようになったにもかかわらずです。
このように、実際には高校を中退する人は確実に減少してきているようです。